いろは綜合法律事務所

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借金問題・債務整理コラム集

借りたものは返したい

借金の返済に行き詰まって、相談に見えられる方が、「今のままでは返済できないのですが、借りたものは返したいのです。だから自己破産はしたくないのです」と言われる場合があります。

「借りたものは返す」という考えがまだまだ日本に根付いており、それは正しい発想だと思います。

そして、この相談者の希望を叶える手段が任意整理ということになります。
任意整理とは、適正な残借金額を確定し、その残った借金を3年の分割で返していくよう契約を結びなおすという借金の整理方法です。

ただし、常に任意整理ができるというわけではありません。
任意整理ができるためには分割でも返していけるだけの支払い原資がなければなりません。
この支払い原資がなければ、いくら任意整理を希望されても、各業者と分割返済案をまとめあげるわけにはいきません。
まとめても、返済がすぐに破綻することは目に見えているからです。

一度、「これから返していけるかわかりませんが、とりあえず任意整理をしてください。任意整理をしてみて、支払いが無理になったらまた自己破産すればよいと思うので」と言われたことがあります。

しかし、このような軽い気持ちでの任意整理では、絶対に返済に行き詰まり、自己破産に移行せざるを得ないと思いますので、受任をお断りしました。
返済できない任意整理はまとめあげてもムダですから、それなら最初から自己破産を選択した方がよいので。

結局、「借りたものを返したい」という希望が叶うかどうかは、任意整理した場合、分割で返していくときの支払い原資が確保できるかどうかによるのです。

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