借金問題・債務整理コラム集
特定調停
借金の整理の方法には、任意整理、個人再生、自己破産の他に特定調停という方法があります。
特定調停というのは、簡易裁判所に、調停を申し立て、実際に2回ほど裁判所に行って、調停委員の指導の下、引き直し計算をして債務を圧縮し、債務が残る場合は分割での返済案を、債務が残らない場合は借金がゼロになったことの確認を調停調書という書面に残して貰う手続きです。
この特定調停は、弁護士が利用することはまずありません。
なぜならば、弁護士介入事案では、任意整理で特定調停と同じ効果又はそれ以上の効果を得ることができるので、あえて特定調停を使うメリットがないからです。
しかし、弁護士に依頼せず、本人だけで、借金の整理をしようとするならば、特定調停は有益な手段です。
ただし、特定調停は、あくまでも債務を整理する手続きなので、原則として、過払い請求までは、調停委員は面倒を見てくれません。
したがって、過払い金が発生している場合には、別途、弁護士に依頼するか、または自らサラ金と交渉することによって、過払い金の請求をしなければなりません。
その意味では、二度手間になることもあります。
この点、任意整理だと、当然に、過払い請求もあわせて行うので、そのような二度手間の心配はありません。
また、仕事を持っている方だと、仕事を休んで、平日に2回ほど裁判所に行かなければならないというのも、負担だと思います。
したがって、これらのメリット・デメリットを考慮して、特定調停にするか、弁護士介入の任意整理にするかを判断する必要があると思います。
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