いろは綜合法律事務所

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借金問題・債務整理コラム集

元本が減らない

クレサラの相談で、「もう10年以上も、毎月、利息だけ払い続けていて、元本が減らないので、一向に返済が終わらない」という方がおられます。
こういう方は、結構、多いのではないかと思います。

このように、元本が減らないというのは、簡単に言うと、以下の仕組みから生じます。

例えば、サラ金で50万円借ります。
利息は、年29.2%ですので、年約15万円です。
月にすると、1万3000円ぐらいです。
これだけでも、結構な額ですので、利息の返済だけで精一杯で、元本の返済までは手が回らないということもありえます。

そして、この月1万3000円を、返済日に定期的にきちんと返していると、サラ金から「借りられる枠が広がりました」ということで、「あと50万円借りられます」と言われます。
そこで、サラ金の言うとおり、あと50万円借りると、元本は100万円になります。
したがって、1年の利息は約30万円になります。
月にすると、利息の返済だけで約2万5000円です。

借り入れ1社だけでも、このように利息の負担は、結構、重いです。
数社から100万円をそれぞれ借り入れしていたら、この月2万5000円を借り入れしている数社分返さないといけません。
(例えば、4社から借り入れしていたら、利息だけで月10万円)

こうなると、利息の支払いだけでも大変で、とても元本まで返せるような状態ではありません。
このようにして、利息支払いだけで、元本が一向に減らないという状況が生じるのです。

利息だけを毎月、きちんと、返してくれる借り主は、サラ金にとっては、永遠に返済し続けてくれる優良顧客ですので、さらに営業実績をあげようと、与信枠を拡大して、どんどん貸してくれます。
そうすると、借金は雪だるま式に膨らみ、元本が全く減らず、永遠に利息だけを返し続けることになりかねないのです。

このような元本が全く減らない状態になっているならば、もはや、早めに決意をし、弁護士に依頼して、任意整理をすべきだと思います。
特に、借り入れから10年近く経過していて、その間、まじめに利息だけを毎月返し続けていた人は、引き直し計算すると、借金がゼロになっている可能性や、過払い金が発生している可能性が非常に高いですし。

そうしないと、永遠に利息だけを返し続けるという、非常にしんどい状態がずっと続いてしまいますから。

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