過払い金返還請求コラム集
ショッピングと過払い金
ショッピング債務(立替払債務)も、過払い金が発生することがあるのでしょうか?
答えは、基本的に、ショッピング債務は、過払いになっていることはありません。
過払い金が発生する仕組みは、法で認められた利率(15%~20%)よりも、高い利率で、業者が利息を取っていることに基づきます。
しかし、ショッピングにおいては、年利14.6%又はそれ以下の利率でしか利息をとっていません。
したがって、そもそも払いすぎの利息ということが想定できずに、過払いになることはないのです。
では、クレジットカード会社でよくあるキャッシング機能と、ショッピング機能がついており、キャッシングでは過払いになっており、ショッピングでは残高が残っているという場合、どうなるのでしょうか?
この場合、キャッシングの過払い額とショッピングの残債務額を計算し、キャッシングの過払い金の方が大きければ、ショッピングの残が控除された額が、理屈上は返ってきますし、ショッピングの残債務の方が大きければ、キャッシングの過払い額を控除した残りの残高を支払わなければならないということになります。
たとえば、キャッシングの過払い金が40万円、ショッピングの残高が30万円だったら、過払い金の方が大きいので、理屈上は、差引額の10万円が返ってきます。
一方、キャッシングの過払い金が25万円で、ショッピングの残高が30万円だったら、過払い金の方が小さいので、差額の5万円を支払う必要があるということになります。
時々、同一の会社で、キャッシングの過払い分だけ取り戻して欲しいと言われることがあるのですが、必ず、ショッピング分での相殺(そうさい)を、業者は主張しますので、過払い金の発生しているキャッシング分についてだけ弁護士が介入して、ショッピングの残高はそのままに過払い金を全て取り戻すということは無理ということになります。
この辺りは、ショッピングと過払い金について誤解のあるところかもしれません。
<< 前のページに戻る