いろは綜合法律事務所

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過払い金返還請求コラム集

過払い返還交渉は誰が交渉する?

過払い返還交渉は、誰が交渉しますか?

弁護士に頼まずに過払い返還請求をする場合には、当然、本人で交渉せざるを得ません。
しかし、サラ金が本人による交渉に応じてくれるとは限りません。
また、交渉に応じてきても、提示額は、過払い金の5割といったかなり足下を見た提示をしてくるようです。

では、弁護士や司法書士に依頼したら、過払い返還交渉は、誰が交渉するのでしょうか?

弁護士や司法書士に依頼している以上、過払い返還交渉は、面談した弁護士や司法書士だと思うでしょう。
しかし、必ずしもそうとは限りません。

過払い返還交渉も事務局に一括で丸投げしているという事務所も多数あります。
というか、事務員に交渉まで任せている事務所の方が圧倒的に多いと思います。
特に、交通広告やネット広告などで、大量に過払い案件を誘引している事務所なんかは、とても、弁護士や司法書士だけでは、事件を処理しきれないので、事務員に交渉も丸投げというところがほとんどだと聞きます。

サラ金等と交渉していて、最後に必ず、「実際にこの交渉をしていたのは誰ですか?」ということで、名前を聞かれます。
で、普通に「弁護士の大西です」と言うと、しょっちゅう、「えっ」と言う反応をされます。
そして、「あー、弁護士の先生でしたか」と言われます。
この業者の反応からすると、ほとんどの事務所は、交渉に弁護士や司法書士は臨まないということがわかります。

しかし、弁護士が交渉していると名乗った後、その後、過払い返還の提示額が上がったことが何回もありました。
とすると、確証はないですが、弁護士本人が交渉する場合と、事務局が交渉する場合で、提示額を変えている貸金業者もあるのではと思います。

また、そもそも、交渉では、当然、時効だの、分断だのといった法律論も出てくることがあります。
一度、あるサラ金業者から、30分以上、延々と電話で、中途半端な判例知識を持ち出してきて分断を主張されたことがあります。
しかし、とても法律論的に成り立ちうるような主張ではなかったので、粘り強く交渉して、最終的に提示額が数十万円単位で変わったことがあります。
(サラ金も無理筋だということがわかりながら、半ば騙しで無理筋主張をしてきているのだと思います)

法律論を持ち出されたら、それに応じるか、いなすかも含めて、瞬時に判断せざるを得ない場合もあります。
そして、その前提として、正確な法律知識と判例事情を知っている必要があります。
そうすると、弁護士や司法書士自身が交渉に臨まなければならないし、また臨むべきだと思います。

私は、交渉こそが、弁護士の本来業務の一つと考えています。
ということで、どんなに忙しくても、貸金業者との交渉は、弁護士である私が行うように、うちの事務所では決めています。

しかし、弁護士や司法書士に過払い返還交渉を頼んだつもりなのに、実際は、弁護士や司法書士が交渉に臨まず、本来、返してもらえる過払い金まで、返してもらえない結果になっている人がいるのだとすると、それはとても残念なことだと思います。

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